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理科室

中学生の頃理科室は実験時にしか利用できず

特別な教室だった。

実験は楽しかった。

なにをしたか全く覚えていないが

アルコールランプに火をつける実験は何回もあった

マッチ箱に一本だけマッチが入っており

マッチを折ることは許されなかった。

 

わたしはマッチが怖かった。

なぜなら小学生の頃、誕生日ケーキの

ろうそくに火をマッチでつけていたのだが

なかなかつかずにマッチを何本も折ったり

火がついたと思えば、ろうそくに火を

つけることができず持ち手の部分だけが燃え

自分の手が燃えそうになったことがある。

なのでいつも班の得意な子に任せていた。

 

ある日理科室禁止令が出た。

実験が出来なくなってしまった。

隣のクラスの生徒が

蝋を床に塗ったらしい。

それで先生が怒ってしまい

学年全員に理科室禁止令が出てしまった。

 

中学生の頃はなにかあると

連帯責任という言葉がついてきた。

とても嫌な言葉だ

 

ただ何故床に蝋を塗ったのかわからない

先生が蝋で滑ったのかもしれない

そのクラスの生徒じゃなかったのが

すごく残念だった

 

さすがに授業もしなければいけないので

理科室禁止令は解除された

 

当時の理科の先生は面白くて好きだった

あの頃でも結構歳だったので

今は元気かどうかわからない。

 

元気だったらいいなと思う